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「無名抄:おもて歌のこと」の要点とは
- 鴨長明に、師である俊恵が和歌について語った内容
- 革新的な俊成と、古風な俊恵の価値観の差があらわれている
「無名抄:おもて歌のこと」の登場人物
- 私(鴨長明)
- 俊恵
- 五条三位入道(俊成)
「無名抄:おもて歌のこと」の重要な場面
- 俊恵が俊成に自分が評価している歌について尋ね、その歌についての批評も語る
- 俊恵自身も、自分自身の歌について語っている
「無名抄:おもて歌のこと」の内容要約
俊恵が、俊成に「あなたの歌の中から代表的な歌を選ぶとしたらどれにしますか」と聞いたところ、俊成は「『夕されば野辺の秋風身にしみてうづらの鳴くなり深草の里』の歌です。世間では『面影に花の姿を先立てて幾重越え来ぬ峰の白雲』が評価されていますが、自分としてはこの歌を前の歌と同じように考えることはできません」と答えたそうです。
これに対し俊恵は「実は、『夕されば…』の歌は第三句目に難があり、『身にしみて』の一句が主観的すぎて情趣の浅いものになっています。なにげなくさらっと詠んだほうがよかったのです」と批判しました。
また、俊恵は「自分の代表歌は『み吉野の山かき曇り雪降れば麓の里はうちしぐれつつ』としたいので、後世に同じ質問があれば本人がそう言っていたと伝えてください」と語りました。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅱ部』