覚えておきたい古典常識:正装ファッション|束帯,女房装束,唐衣

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覚えておきたい古典常識:正装ファッション編の要点

  • 服装はオフィシャルかプライベートかを判断する
  • 男子は「束帯」がオフィシャル
  • 女子は「女房装束」に「唐衣」を着るとオフィシャル

重要なのは人と状況

当時は、政治や行事などの時は必ず正装で、家族生活やレジャーなどの私的な場では普段着を着用しました。着ているもので、男性か女性か、オフィシャルかプライベートかを判断しましょう。

男性の正装は「束帯(そくたい)」と「冠(こうぶり)」

男子の正装は「束帯(そくたい)」と「冠(こうぶり)」です。冠をかぶることができるのは、五位以上の貴族だけ。ここから、昇進することを「冠得(こうぶりう)」「冠賜る(こうぶりたまはる)」といいます。貴族の息子が成人して、初めて得る官職も五位です。成人式のことを「初冠(ういこうぶり)」といいます。ちなみに身分の低い貴族(「地下(ちげ)」や武士のかぶるのは「烏帽子(えぼし)」といいます。

女性は激豪華な「十二単」と「女房装束(にょうぼうしょうぞく)」

女性の重ね着は、実際は25枚ぐらいでした。その一番上に着るのが「唐衣(からぎぬ)」です。唐衣を着ると正装で、脱ぐと略装です。正装の時は、唐衣の上に「裳(も)」という布をつけ、初めて裳をつけることが、「裳着(もぎ)」という成人式でした。女性は結婚相手以外には顔を見せませんので、「扇(おうぎ)」顔を隠すシーンもよく出てきます。ちなみに和歌で「唐衣」とでてくれば、「からころも」と読む枕詞です。

参考文献

荻野文子『マドンナ古文常識217 パワーアップ版』学研 2013

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