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「虚実皮膜論」の要点とは
- 近松門左衛門による、浄瑠璃の技法について語られている
- 観客が何を求めているのかを考えることの大切さを説いている
「虚実皮膜論」の登場人物
- ある人
- 近松門左衛門
「虚実皮膜論」の重要な場面
- 演技においてはよく似ていることが大切だという風潮を近松は否定する
- 近松は、よく似ているけれど違うところがあることが本物の芸だと言う
「虚実皮膜論」の内容要約
ある人が「最近の芸道は論理的でないと認められない傾向にあります。歌舞伎の役者も、演じる対象に似ていることを一番大切にして、いかに似せるかと悩んでいます」と言います。
近松門左衛門は「その話は間違いで、本物の芸とは事実とにせもののあいだに成立するものです。役者は演じる対象のありかたを真似るといっても、化粧で顔を飾り、ひげや髪を整えて舞台に出ます。この事実でも虚構でもない世界に観客は満足しているのです」と答えます。
さらに近松は「よく似ている中におおざっぱなところもあるのが本物の芸です。それは絵でも彫刻でも演技でも、浄瑠璃の中の会話でも同じことです」と言います。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅱ部』