「去来抄:『岩鼻や』の章」の要点とは
- 去来が詠んだ「岩鼻や……」の句についての解釈が述べられている
- 「月の猿」という言葉は、既存の「月下の猿」という言葉に当てはめた浅いものである
「去来抄:『岩鼻や』の章」の登場人物
- 私(去来)
- 師(芭蕉)
「去来抄:『岩鼻や』の章」の重要な場面
- 芭蕉は、下の句について悩む去来に「月の客」のほうがいいとアドバイスする
- 芭蕉の解釈を聞いて、去来は自分が詠んだ句でも本質をとらえきれていなかったことに気付く
「去来抄:『岩鼻や』の章」の内容要約
私は「岩鼻やここにもひとり月の客」の下の句を「月の猿」という既存の形に似たものにするほうがいいと人に言われ、どうするべきか、師に尋ねました。師は「月の客」のほうがいいとした上でどんな意味があるのかと問い返します。月見をしていて、自分以外の風流人の姿を見つけて詠んだものだと知った師は、さらに「月の客」は作者自身が名乗り出たものとするべきだと言いました。
後になって考えると「月の客」を作者自身としたほうが風流で優れていると、私も思います。作者といえども、その句の本質は知らないものだと悟りました。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅱ部』