イ音便・ウ音便・撥音便・促音便:古文文法の音便

音便の要点

  • 発音がしやすいように語の音が変わることを「音便」という。
  • 動詞の音便には、「イ音便」「ウ音便」「撥音便」「促音便」がある。

音便とは

あとに言葉を続けたときに、発音しやすいように語の音が他の音に変化することを「音便」という。

イ音便

「書き(て)」→「書い(て)」のように、語尾が「い」に変化する音便を「イ音便」という。
カ行・ガ行・サ行の四段活用動詞の連用形でイ音便になる。

ウ音便

「笑ひ(て)」→「笑う(て)」のように、語尾が「う」に変化する音便を「ウ音便」という。
ハ行・バ行・マ行の四段活用動詞の連用形でウ音便になる。

撥音便

「飛び(て)」→「飛ん(で)」のように、語尾が「ん(撥音)」に変化する音便を「撥音便」という。
バ行・マ行の四段活用動詞とナ変動詞の連用形で撥音便になる。

促音便

「立ち(て)」→「立つ(て)」のように、語尾が「つ(促音)」に変化する音便を「促音便」という。
タ行・ハ行・ラ行の四段活用動詞とラ変動詞の連用形で促音便になる。
古文では、「っ(小さいツ)」を「つ(大きいツ)」と書くので注意する。

音便の特別な変化

音便がさらに変化して、文字が抜け落ちるような場合もある。
「あるなり」→「あんなり」→「あなり」

参考

「必携古典文法ハンドブック」Z会出版2011年
「古文文法問題演習」河合出版2015年

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