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「蕪村:歳末弁」の要点とは
- 芭蕉を崇拝する蕪村の敬意がこめられた文章である
- 蕪村はあわただしい俗世間を俯瞰で眺めながら、芭蕉のようになることはできなかった
「蕪村:歳末弁」のの登場人物
- 私(蕪村)
- 芭蕉
「蕪村:歳末弁」のの重要な場面
- 大晦日の夜、あわただしい街の中にいる蕪村は居心地が悪く感じる
- 蕪村は、芭蕉だったら世俗から離れて風雅人らしく振る舞えるのだろうと考える
「蕪村:歳末弁」のの内容要約
名誉と利益とを追い求める世の中を走りまわり、貪欲の海におぼれて、命に限りのある私自身を苦しめてきました。
多くの人々が浮き足立つ大晦日の夜は、言いようもなくいやなものです。だからと言って、おろかな私は俗世間ときっぱり別れることもできないのです。
「年暮れぬ笠着てわらぢはきながら(今年も暮れてしまった。笠をかぶり、わらじをはいているうちに)」という芭蕉の句を口ずさんでいくと、心も澄み渡っていきます。この句はまさに自分のためにあるようです。
芭蕉がこの世を去ってからというもの、芭蕉のような風雅人は誰もいません。世俗にとらわれたままの私は、芭蕉のように世俗を超越した風雅人として年を越すことはできないのでした。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅱ部』