覚えておきたい古文常識:お葬式・お弔い編|死ぬ,忌日 ,喪

覚えておきたい古文常識:お葬式・お弔い編の要点

  • 「死ぬ」ことに関して間接的な表現「失す」「いたづらになる」などの表現をする
  • 法事「忌日(きじつ)」もあった
  • 「喪(も)」といって、家族が死んだ後は服装や調度を黒っぽい色にした

「失す」「いたづらになる」「隠る」「みまかる」=「死ぬ」

「死ぬ」という言葉を嫌って、「失す」「いたづらになる」「隠る」「みまかる」「露と消ゆ」などと表現されることがあります。直接的な表現をさけ、火葬・土葬のことを「煙」・「野辺送り」と言いました。火葬場は「鳥辺野(とりべの)・鳥辺山(とりべやま)」にあり、共同墓地は「化野(あだしの)」です。人が亡くなると、四十九日間は魂がさまよっていると考えられていました。この時期を「中有(ちゅうう)」「中陰(ちゅういん)」といいます。

「忌日(きじつ)」「はて」命日には法事をします

命日のことを「忌日(きじつ)」といいます。この日には「導師(どうし)」や「講師(こうし)」といったお坊さんを読んで法事をします。今の一周忌は「一年忌」と言い、「はて」とも言います。一年忌には「はてのわざ」という法事が行われます。

「喪(も)」「服喪(ふくも)」人の死を悼むこと

近親者の死後、哀悼のために派手な行動を慎むことを「喪」「服」「服喪」といいます。部屋のインテリアも地味にし、服装も黒っぽい色にしました。一年忌が終わると、喪服を脱ぎ、河原などに行って死の穢れ(けがれ)や災いを払いました。今では葬式の後、体に塩をふりかけますが、基本的な考え方は同じです。

参考文献

荻野文子『マドンナ古文常識217 パワーアップ版』学研 2013

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