覚えておきたい古文常識:慶事誕生編の要点
- 赤ちゃんの誕生日パーティは「産養(うぶやしない)」といった
- 50日後と100日後には「五十日(いか)」「百日(ももか)」のお祝いをした
- 七五三は「袴着(はかまぎ)」という儀式をした
「産養(うぶやしない)」誕生日祝いは盛大に!
天皇家や貴族の家庭に赤ちゃんが生まれると「産養(うぶやしない)」という誕生祝いをします。高貴な家柄の子供は、母方の実家で育てるのが一般的でした。誕生当日から数日間、親族を招いて祝宴を催します。父や祖父、伯父や伯母などが次々とやってきてたくさんの贈り物をします。七日目の夜には名前もつけました。現代にも、「お七夜」として受け継がれています。
「五十(いか)の祝」「百日(ももか)の祝」大宴会
誕生後五十日目と百日目には宴会が開かれます。「五十日」は「いか」、「百日」「ももか」と読みます。いわゆる「食い初め」の儀式です。赤ちゃんの前に小さな御膳とお餅を乗せた皿を置きます。お餅は「歯固めの餅」で、お正月に飾られる鏡餅はこのなごりです。
子供のお祝い「袴着(はかまぎ)」
男女とも、3歳から7歳ぐらいの間に「袴着(はかまぎ)」という児童の年齢に達したことを祝う儀式があります。儀式の後は音楽の催しや宴会があります。今の七五三はこのなごりです。
参考文献
荻野文子『マドンナ古文常識217 パワーアップ版』学研 2013