覚えておきたい古文常識:宮中お仕事女性編|女房,女官,下仕,乳母

覚えておきたい古文常識:宮中お仕事女性編の要点

  • 地方国の長官の娘は「女房(にょうぼう)」として貴婦人におつかえした
  • 女房の下には「女官(にょかん)」「下仕(しもつかえ)」の女性たちが働いていた
  • 貴婦人の赤ちゃんは「乳母(めのと)」が育てた

「女房(にょうぼう)」きらびやか!平安OL

国守・国司の娘の多くは、「女房(にょうぼう)」として貴族の姫君や婦人に仕えました。「女房」たちの名前は、家族の男性のうちで最も出世している人の役職名や赴任した国の名前をそのままつけることもあります。「命婦(みょうぶ)」「御達(ごたち)」「おもと」なども女房を指します。

「女官(にょかん)」「下仕(しもつかえ)」女性の仕事にもランクあり

女房の下には「女官(にょかん)」という下級の働く女性がいます。また、「下仕(しもつかえ)の女」「女の童(めのわらわ)」らは、女官の下で雑用をする女性や少女でした。

今はいない「乳母(めのと)」

中宮ほか貴族の女性は、妊娠すると「乳母(めのと)」を雇い、赤ちゃんにお乳をあげました。乳母は、赤ちゃんの養育係として、中宮の女房と同格の扱いでした。乳母の本当の子供を「乳母子(めのとご)」といい、成長すると天皇の随身や女房になり、親密な間柄でした。

参考文献 荻野文子『マドンナ古文常識217 パワーアップ版』学研 2013
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク