助動詞「なり」の要点
- 助動詞「なり」には、伝聞・推定と断定・存在の意味がある。
- 助動詞「なり」は、接続や活用の違いによって、次の二つのグループに分けられる。
助動詞とは
付属語で活用する単語を「助動詞」という。
助動詞「なり」の意味
助動詞「なり」には、主に次の意味がある。
伝聞
訳:「~ということだ・~そうだ」
推定
訳:「~ようだ」
断定
訳:「~である」
存在
訳:「~にある・~にいる」
助動詞「なり」の活用
助動詞「なり」は、次のように活用する。二つの活用のグループに分けられるので注意する。
基本形 | 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
---|---|---|---|---|---|---|
なり (伝聞/推定) |
○ | (なり) | なり | なる | なれ | ○ |
なり (断定/存在) |
なら | なり に |
なり | なる | なれ | なれ |
助動詞「なり」の接続
伝聞・推定の「なり」:終止形に接続、ただし、終止形が「り」で終わる語は連体形に接続
断定・存在の「なり」:体言と連体形に接続。ただし、助動詞「なり」は接続に着目して意味を判断する。
参考
「必携古典文法ハンドブック」Z会出版2011年
「古文文法問題演習」河合出版2015年