「去来抄:『行く春を』の章」の要点とは
- 詩歌の世界では、一瞬の感動を詠んだ内容も少なくない
- 芭蕉が詠んだ実体験に基づく感動について、去来は深い理解を示す
「去来抄:『行く春を』の章」の登場人物
- 私(去来)
- 師(芭蕉)
- 尚白
「去来抄:『行く春を』の章」の重要な場面
- 尚白から句について非難された芭蕉は、去来にそれについてどう思うか尋ねる
- 去来の句に対する考えを聞いて、芭蕉は理解の深さを喜ぶ
「去来抄:『行く春を』の章」の内容要約
師の「行く春を近江の人と惜しみけり」という句を、尚白が「近江は丹波に、行く春は行く年に置き換えることができる」と言いました。
私は、尚白の非難は当たっていないと感じ、琵琶湖の景色は春を惜しむのにふさわしく、また実感にもとづいた句であると反論しました。
師は私の言葉に同感し、その実感が古くからの伝統的な詩情を踏まえたものであることを告げました。それを聞いた私が、この句における春を惜しむ気持ちと近江という土地の結びつきの必然性を述べると、師は理解の深さを喜んでくださったのでした。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅱ部』