「雨月物語:浅芽が宿」の要点とは
- 財産を賭けて儲けに出ようとする夫・藤四郎と、無謀な夫をじっと待つ妻・宮木
- 身分の高くない「嫁」という立場にいる宮木の強い思い
「雨月物語:浅芽が宿」の登場人物
- 勝四郎
- 宮木
- 雀部の曽次
「雨月物語:浅芽が宿」の重要な場面
- 夫である藤四郎は、儲けるため宮木と離れひとり上京する
- 妻である宮木が健気に藤四郎を待ち続け、七年の月日を経て再会する
- 一夜明けると、家の中は荒れ果て妻の姿はなくなっていた
「雨月物語:浅芽が宿」の内容要約
藤四郎はお金を儲けるために、全財産を賭けて上京することを雀部の曽次という人に相談します。美しくて頭のいい妻の宮木は冷静にそれを止めますが、結局藤四郎は都へ向かってしまいます。
まもなく戦乱が起こりますが、妻の宮木は夫の帰りを待って家に残ります。その頃、都でお金を稼いだ藤四郎は、戦乱のことを知り宮木は死んでしまったものだと思い込みます。やがて藤四郎の住む町でも戦乱が起き、藤四郎は家に帰ることを決めます。
久しぶりに訪れた故郷は荒れ果てていましたが、家は無事に残っており、宮木はやつれながらもまだ帰りを待ってくれていました。再会した二人は離れていた間の出来事を語り合い、一緒に床につきます。
次の日の朝、藤四郎が目を覚ますと、宮木はいなくなっていて家もボロボロの状態に変わっていました。つまり、宮木はすでに死んでいたのですが、夫の帰りを待つ苦しくも健気な思いがようやく帰ってきた藤四郎に幻覚を見せていたのでした。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅰ部』