「枕草子:九月ばかり」の要点とは
- 一晩中雨が降り続いた翌朝の風景を、作者の感性が光る文で表現している
- 三つのパターンに代表される細やかなシーンから美しい風景を思う、叙景文である
「枕草子:九月ばかり」の登場人物
- 私(作者)
- ほかの人(作者以外の多くの人)
「枕草子:九月ばかり」の重要な場面
- 庭の埋め込みが露で濡れている
- くもの巣に雨滴がついている
- 露が落ちて、萩の枝が跳ね上がる
「枕草子:九月ばかり」の内容要約
一晩中雨の降り続いた次の日の朝には風情があります。一つ目は、庭の植え込みが露を含んで、今にもこぼれおちそうな様子に趣があります。二つ目に、透垣の羅文や軒の上にかかったくもの巣に雨のつぶがついているのも、真珠を糸でつらぬきとおすようで風情があります。
三つ目に、少し日が高くなったとき、雨の滴が落ちてくると、誰も触っていないというのに萩の枝がさっと上に跳ね上がったりします。私はそんなこともとてもおもしろく感じるのですが、ほかの人にはすこしもおもしろくないのだろうと思うと、それがまたおもしろいと感じるのでした。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅰ部』