「紫式部日記:うきたる世」の要点とは
- 寛弘五年の、敦成親王誕生にまつわる出来事を記したもの
- 豪華に飾り立てられていく邸とは対象に、気持ちが落ち込んでいく紫式部の様子が描かれている
「紫式部日記:うきたる世」の登場人物
- 私(紫式部)
「紫式部日記:うきたる世」の重要な場面
- 邸が豪華に磨き上げられ、さらに庭には菊が植えられ、とても美しく飾り立てられる
- 紫式部は池に浮かぶ水鳥に目をむけ、その孤独な姿と自分とを重ねあわせる
「紫式部日記:うきたる世」の内容要約
若宮が生まれたことで、一条天皇の行幸を間近にひかえ、道長のやしきである土御門殿は中も外も豪華に美しく磨きたてられていきます。庭には色とりどりの菊が植えられ、その様子は老いも退き若返るかのような美しさです。
しかし、私の心はそんな雰囲気のなかにどうしてもなじむことができず、むしろかえって深い物思いに陥ってしまいます。すばらしいものや趣あるものを見ても出家したいという気持ちが募ってしまうのです。
庭の池に浮かぶ水鳥の姿を見ると、きっとあの水鳥たちも本当は苦しいのだろうと自分を重ねて苦悩が深まるばかりです。
参考
東京書籍『教科書ガイド精選古典B(古文編)Ⅱ部』