「沙石集:孝孫」の要点とは
- 祖父を山に捨てると言い出した父に対する、元啓の巧みな切り返しが鍵となるエピソード
- 幼くとも、頭のいい人は尊いものであるという教えでもある
「沙石集:孝孫」の登場人物
- 元啓
- 元啓の父
- 元啓の祖父
「沙石集:孝孫」の重要な場面
- 元啓とその父は、年老いた祖父を捨てるため、輿を作って山へ登った
- 元啓の言葉により、父は自分の行いを改め祖父を連れ帰った
「沙石集:孝孫」の内容要約
中国に元啓という人がいました。ある時、元啓の父が年老いた父(元啓の祖父)を山に捨てようと言います。元啓はそれを止めますが、父はそれを聞き入れずに、結局輿を作って捨てに行くことになってしまいました。
山から帰るとき、元啓は「この輿を持って帰ろう」と提案します。父が「どうしてそんなものを持って帰るんだ、捨てなさい」と言うと「父が年老いたときに使うためです」と答えました。これを聞いて父は、自分がとてもひどいことをしていることに気がつき、祖父をつれて帰ることにしました。
元啓の頭のいい切り返しが話題になり、父を教え、祖父に孝行をした者として「孝孫」と呼ばれるようになったのでした。
参考
数研版『教科書ガイド高等学校 国語総合 国語総合 現代文編・古典編』