上一段活用の要点
- 上一段活用には語幹と活用語尾の区別がない。
- 上一段活用は九語のみを覚える。
上一段活用とは
動詞の活用のうち、あとに続く言葉によって、「i・i・iる・iる・iれ・iよ」の音に変化する活用の種類を、「上一段活用」という。
上一段活用の活用表
ワ行上一段活用:語幹「用」
上一段活用では語幹と活用語尾の区別がなく、語全体が変化する。
ただし、複合語の場合には語幹があるので注意する。(例:用ゐる → 語幹:用、活用語尾:ゐる)
基本形 | 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
---|---|---|---|---|---|---|
用ゐる | ゐ | ゐ | ゐる | ゐる | ゐれ | ゐよ |
– | i | i | iる | iる | iれ | iよ |
上一段活用の見分け方
上一段活用の動詞は、次の九語とその複合語のみである。
- 着る(カ行)
- 似る(ナ行)
- 煮る(ナ行)
- 干る(ハ行)
- 見る(マ行)
- 射る(ヤ行)
- 鋳る(ヤ行)
- 居る(ワ行)
- 率る(ワ行)
参考
「必携古典文法ハンドブック」Z会出版2011年
「古文文法問題演習」河合出版2015年