「三冊子」の要点とは
- 芭蕉の弟子によって、芭蕉の俳諧に対する思いが書き留められている
- 俳諧には変わる部分、変わらない部分の両方があり、本質をとらえる上ではどちらも大切である
「三冊子」の登場人物
- 先生(芭蕉)
- 門人
「三冊子」の重要な場面
- 永遠も大切だが、俳諧に変化が訪れてもそれが風雅を追求していれば芭蕉の信念につながる
- 芭蕉は亡くなる前に「俳諧は変化を重ねたが、ほんの少しの変化にすぎない」という話をした
「三冊子」の内容要約
先生の俳諧には、永遠に変わらない部分と、時代とともに変わっていく部分があり、両方が俳諧の本質と関わっています。
永遠に変わらないものを知らなければ、俳諧を知っているとは言えません。永遠に変わらないものと言うのは、時代の変化にも流されず本質をとらえている証拠です。
同時に、どんなものでも変わっていくのが自然の法則です。俳諧も変化しなければ、新しいものになることはできません。この先、俳諧がさらに新しいものに変わったとしても、それが風雅を追求しているものであれば、先生の俳諧とつながっているのです。
先生が床に伏しているとき、門人がこの先の俳諧について尋ねました。すると先生は「これまで様々な変化を重ねたけれど、まだ十分の一や二も尽くしていない。(俳諧はもっと新しくなるだろう)」と言いました。
参考
三省堂『教科書ガイド高等学校国語総合(古典編)』